メンバー全員がヤマハの楽器作りに携わっている、世界に類を見ないバンドであるヤマハ吹奏楽団。平日は開発や製造といったそれぞれの現場で楽器作りをして、終業後に練習。そして休日にはコンサートや地域の行事などで活躍しています。メンバーたちは、どのように仕事と演奏活動を両立しているのでしょう。ヤマハ吹奏楽団の練習場を訪ねました。
一切の妥協なく音楽を追求する
創部から60年以上という歴史をもつヤマハ吹奏楽団。メンバーは全員、ヤマハ株式会社もしくはヤマハグループの社員で、浜松で年2回ある定期的な演奏会や各地でのコンサート、野球応援などを柱として活動しています。サウンドの持ち味は“明るい音色”。ヤマハの楽器がブレンドして生み出す倍音の厚みが、躍動感を生み出し、聴く人に音楽の感動を伝えています。楽団として4年ぶりに参加した2022年第70回吹奏楽コンクール全国大会「職場・一般の部」では金賞を受賞。その魅力と持ち味を全国に発信しました。
業務終了後に行われているヤマハ吹奏楽団の練習会の様子
練習会で指揮を執る、常任指揮者の佐々木新平さん
19歳から59歳まで、幅広い年齢層の奏者たちが、楽器作りと演奏の二つのステージで活躍する匠たちのバンドを率いるのは、2021年1月に常任指揮者に就任した佐々木新平さん。オーケストラ、吹奏楽、合唱、オペラ、バレエと、あらゆるシーンで活躍する気鋭の指揮者です。「ヤマハ吹奏楽団は、メンバー全員が楽器のことを世界一知っていて、なおかつ実力のあるバンドだと思います」と語る佐々木さん。かつて工場を訪問し、楽器製作の現場もご覧になったそうです。
「楽器製造の工程は、まさにオーケストラが音楽を作る構造と同じですね。皆がそれぞれに責任をもち、そのマンパワーでひとつの素晴らしいものが完成します。ヤマハの歴史が積み上げてきた楽団の責務も背負いながら、演奏にも妥協は一切ありません。ヤマハ吹奏楽団はそんなバンドだと思います」
常任指揮者 佐々木新平さん
指揮者から見た吹奏楽の魅力とは、どのようなものでしょう。
「オーケストラにない音を出せること、そしてジャンルを問わず、いろいろな音楽を演奏できることですね。そして、吹奏楽は音楽を身近にしてくれるものでもあります。いま、吹奏楽の活動をしている方、これから吹奏楽をやってみたいと思っている方、すべてのみなさんにお伝えしたいのは、いろいろなところから音楽を好きになって、楽器を好きになってほしいということです。そして、ヤマハの楽器も好きになってくれたら嬉しいですね」
これからも、ヤマハ吹奏楽団とともに「真の吹奏楽の表現や美しい音色を発信していきたい」と話してくれました。
仕事場では職人として楽器と向き合う
ヤマハ吹奏楽団のメンバーは、日々どんな仕事をしているのでしょう。入団したばかりの松山史佳さん(クラリネットパート)と、入団4年目で楽団幹事も務める冨森亮太さん(トロンボーンパート)の仕事場を訪ねました。
松山さんが担当するのは、管楽器部品の“ロウ付け”。この日は、バスクラリネットのタンポ皿とカギの接着を行っていました。繊細で細かい作業を、一つひとつ丁寧に、確実に仕上げていく現場には、ピンと張りつめた雰囲気が漂っています。とても神経を使う現場だと思いますが、「楽器が大好きなので、楽器に触っているだけでストレス解消になります」と笑う松山さん。吹奏楽部のクラリネット奏者として部活に打ち込んでいた高校3年生の頃、楽器に関わる仕事に就きたいと進路を模索していたところ、先生から「楽器を作りながら、吹奏楽も続けられる道もあるよ」と勧められたことが入社のきっかけだとか。入社半年ほどでの取材でしたが、仕事にもすっかり慣れ、とても充実している表情が輝いていました。
「私が担当しているのは楽器のパーツの一部ですが、完成した楽器を手にしてワクワクしている人の顔が浮かんで、とても嬉しくなります」
クラリネット担当、松山史佳さんの職場の様子
また、自身の担当楽器でもあるトロンボーンの組み立てを担当している冨森さんは、抜き差し管の調整をしています。チューニングスライドにグリスを塗り、素早くスライドを動かしながら目と手の感覚で慎重に合わせていきます。微細な変化も決して見逃さない職人の鋭い目がとても印象的。「こうした調整には、演奏者としての感覚が必要です。吹く人の感覚を大切にしながら、この時点でしかできない調整を慎重に行っています」。同じ演奏者のひとりとして、「この機種を吹く人ならこういう調整が求められるだろう」というところまで思いを巡らせて、目の前の楽器に向き合う姿には自信があふれていました。
「ヤマハのトロンボーンはいろいろなところで見かける機会があるのですが、そのたびに、あれは自分が作ったんだと誇りに思います!」
トロンボーン担当、冨森亮太さんの職場の様子
ここでしか経験できない充実感がある
この日の全体練習は、指揮者の佐々木さんを迎え、本番に向けての合奏。繊細な表現を確認しながら、音楽を仕上げていきます。
「演奏しているときの表情は仕事中とはまったく違いますね」と語るのは、みずからも楽団員としてユーフォニアムを演奏していたというヤマハ吹奏楽団プロデューサーの堀場信明さん。「ヤマハ吹奏楽団は、人一倍、楽器を愛している人たちが集まっているバンドです。そして、楽器を持つとメンバーそれぞれが個性を刺激しあっている感じがします」
ともに吹奏楽部出身の松山さんと冨森さんも「楽器と吹奏楽が大好き」と語ります。
「高校まで同年代の人たちとずっと演奏してきて、これほど年齢の離れた先輩方と演奏するのは初めだったので最初はとても緊張しましたが、皆さんが優しく声をかけてくれて、すぐに馴染むことができました。最近、順調に行きすぎて怖くなるくらい、毎日が幸せです。音楽は世界の共通語でもありますし、楽しい曲を楽しいと感じてもらえるのが音楽の魅力だと思います。その音楽を一緒にやろうよ、という思いでいっぱいです」(松山さん)
クラリネット担当、松山史佳さん
「私は、中学、高校、大学と吹奏楽に熱中して、大人になってもずっと吹奏楽で青春していたいと思い、この仕事を選びました。大学を卒業するタイミングでトロンボーン製造の募集があったので、こうして楽器の仕事に就いて、演奏活動も続けられていて、とてもラッキーでした。バンドのみんなと舞台に立つというのはすごく尊いこと。皆さんもぜひ、音楽、楽器を続けて、音楽に触れ続けてほしいなと思います」(冨森さん)
トロンボーン担当、冨森亮太さん
歴史を受け継ぎながら、音楽と楽器の魅力を発信し続けるヤマハ吹奏楽団。ヤマハとして積み重ねた楽器作りの英知と経験、そこから生まれる誇りや自信に満ちた演奏を、皆さんもぜひ味わってください。もしかしたら将来、仲間となって一緒に演奏しているかもしれません。
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【受付終了】【プレゼント】ヤマハ吹奏楽団に会いに行こう!「第10回全国職場バンドフェスティバル」チケットプレゼント
<コンサート概要>
■名称:第10回全国職場バンドフェスティバル
■開催日:2023年3月12日(日)/13:30開演予定
■場所:愛知県芸術劇場コンサートホール
■出演予定団体 ※50音順
天方吹奏楽団(静岡県)/NTT東日本東京吹奏楽団(東京都)/ソニー吹奏楽団(東京都)/トヨタ自動車株式会社吹奏楽団(愛知県)/パナソニックEW吹奏楽団(大阪府)/浜松いわた信用金庫吹奏楽団(静岡県)/阪急百貨店吹奏楽団(大阪府)/ヤマハ吹奏楽団(静岡県)
■イベント詳細:ヤマハ吹奏楽団 公式ウェブサイト
<チケットプレゼントキャンペーン>
■キャンペーン内容
抽選でペア5組様に、「第10回全国職場バンドフェスティバル」のチケットをプレゼント(郵送)いたします。以下の申込方法の手順で申し込みください。
■申込方法
1)ヤマハミュージックメンバーズ会員の方
以下の「キャンペーン申込」ボタンよりお申込みください。
2)ヤマハミュージックメンバーズ会員ではない方
1.「会員登録ページ」で会員登録をお願いします。
2.会員登録が完了したら、以下の「キャンペーン申込ボタン」よりお申込みください。
■申込締切
2023年2月5日(日)23:59
■当選者発表
ご当選の方にのみ、2月10日(金)までにメールでご連絡いたします。チケットの発送は2月下旬を予定しています。
■個人情報の取り扱い
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