
今まで多くの人に愛されてきたヤマハのストリートピアノ「LovePiano®」が、全国にあるプリンスホテルの7施設をめぐる『#たびきみ~旅先で君が奏でる物語』。約2年にわたる壮大なプロジェクトが2025年4月、いよいよスタートしました。記念すべき最初の場所に選ばれたのは、長野県の「軽井沢プリンスホテル ウエスト」(設置は5月13日まで)。遅い春の到来に沸き立つ軽井沢から、レポート第一弾をお届けします。
長野の自然を家族に体験してほしい
関東ではすっかり桜のシーズンも過ぎた4月下旬、日本有数の避暑地として知られる軽井沢には遅めの春が訪れていました。新幹線を下車して軽井沢駅に降り立つと、濃いピンク色が特徴の八重桜や、見事な枝ぶりの枝垂桜など、あちらこちらで満開の桜がお出迎え。高原ならではのカラリとした爽やかな空気を胸いっぱいに吸い込むだけで、旅気分も盛り上がります。
今回、この自然豊かな地で「LovePiano®」を体験してくれるのは、木下さんご一家。7歳の長女、陽美妃(ひびき)さん、4歳の次女、美彩妃(みさき)さん、そしてお母さんの陽子(ようこ)さん、お父さんの優妃(ゆうき)さんの4人家族です。
お父さんの優妃さんは、実は長野県飯田市のご出身。高校まで県内で過ごしたそうですが、現在は実家も転居してしまったため、お子さんが生まれてからは一度も地元に帰る機会がなかったそう。「娘たちに、自分の故郷である長野県の素晴らしい自然をぜひ体験してもらいたい」との思いで、今回モニターに応募してくださいました。

カラフルな「LovePiano®」3号機とご対面
美しい森の中に溶け込むように佇む「軽井沢プリンスホテルウエスト」。穏やかな春の光溢れるメインロビーに今回設置されたのは、「LovePiano®」3号機。小説『蜂蜜と遠雷』の装丁を手掛けたイラストレーターの杉山巧さんが描いた、明るく春らしいペイントのピアノです。待ち合わせ時間にロビーへ行くと、さっそくピアノを囲む木下さんご一家の姿が。普段見慣れているモノトーンのピアノとは違う、個性的な見た目に興味津々です。

初めての経験に大緊張…それも旅の思い出に
長女の陽美妃さんは、3歳の頃から個人のピアノ教室に通っており、なんと約1週間後にも発表会を控えているのだそう。最初は音を確かめるように、ポロンポロンと楽しげに鍵盤をはじいていましたが、「そろそろ本番」というところで、普段と違う環境に緊張してしまったのか、なかなか弾きはじめることができません。「大丈夫。間違えることは悪いことじゃないよ」とお父さんに優しく声をかけられて、ようやく気持ちの準備ができたようです。
聴かせてくれたのは、この旅のために急きょお母さんと妹の美彩妃さんと一緒に練習してきたという、『きらきら星』の親子連弾。

中学生までヤマハの音楽教室でエレクトーンとピアノを習っていたというお母さんの陽子さん。「大人になってからは趣味で弾く程度で、最近は娘の練習に付き合う以外はほとんど触ってなかったです」とのことですが、この日のために久々にピアノに向き合ったのだそう。ブランクを感じさせない、落ち着いた手つきで低音の伴奏パートを弾きはじめると、緊張していた陽美妃さんもほっと安心したような表情でメロディーを奏でていきます。 いちばん高音を担当するのは、最近お姉さんと一緒のピアノ教室に通いはじめたばかりだという妹の美彩妃さん。4歳にして指の使い分けがきちんとできているのにも驚きますが、何よりも、無邪気な笑顔で楽しそうにピアノを弾いている姿が印象的でした。

穏やかな午後の時間にホテルのロビーに響く、素朴で可愛らしい『きらきら星』のメロディー。母娘の奏でるピアノの音色は、聴く人にどこか懐かしい気持ちを思い出させてくれるものでした。演奏が終わると、弾いていた3人はもちろん、そばで見守っていたお父さんも安堵の表情。周囲からはあたたかい拍手が沸き起こりました。

プロの演奏が旅の思い出に華を添える
この日の夕方、「軽井沢プリンスホテル ウエスト」への「LovePiano®」設置を記念して、ピアニスト・YouTuberのふみさんのコンサートが開催されました(※2日間で全4公演。初日はヤマハミュージックメンバーズとSeibu Prince Global Rewards会員限定)。
「LovePiano®」にちなんで「Love」をテーマにした曲など、誰もが知る名曲や最新のポップソングを30分間演奏。遠方から駆け付けたふみさんのファンの方はもちろん、偶然居合わせた宿泊客の方も足を止めてその素晴らしい音色に聴き入っていました。

ホテルステイで心身ともにリフレッシュ
翌朝、館内レストラン「ALL DAY DINING LOUNGE/BAR Primrose」で朝食をとる木下さんご一家の姿を見つけました。声をかけてみると、「あのね、シカさん見たんだよ!猫もいた!」と満面の笑顔で話してくれた陽美妃さん。実は、あのあと家族でホテル敷地内で開催されているナイトサファリツアーに出かけ、いろいろな野生動物を観察したのだそう。特に姉妹が興奮したのが、野生のシカの群れ。「シカさん、女の子だけだったんだよ~。男の子にはツノがあるの!」と、美彩妃さんも一生懸命様子を伝えてくれました。
お母さんの話では、朝6時に目覚めた陽美妃さんと二人で温泉棟「MOMIJI HOT-SPRING」へ行き朝風呂も楽しんだそう。「露天風呂ではホトトギスの鳴き声が聞こえたり、森の中のお風呂という感じで最高に癒されました」。
お父さんも、「部屋にテラスがあるので、身近に自然を感じることができました。夕食もホテルでビュッフェをいただいたのですが、カレーもお蕎麦も、なんでも美味しい(笑)。信州らしさを味覚でも体感できました」と満足そうです。

すっかりリラックスした様子のご一家に、チェックアウト直前、もう一度「LovePiano®」を弾いてみないかと誘ってみました。余計な気負いはせずに楽しく弾けるよう、昨日演奏した『きらきら星』を、今度はお母さんと陽美妃さんが二人で連弾します。
「ド、ド、ソ、ソ、ラ、ラ、ソ~」。昨日と同じ、素朴であたたかみを感じる『きらきら星』。ただ、昨日よりもずっと響きは柔らかです。
ピアノの近くで母と姉を見守っていた美彩妃さんの周りには、いつのまにか他の宿泊客のお子さんたちが集まっていました。通りすがりの方からは「まあ、ご家族揃ってお洋服が春らしくてこのピアノにぴったりね!」と声をかけられる一幕も。きらきらと輝くようなピアノの音色とともに、ロビー全体が幸せなオーラで包まれていました。
『LovePiano®』の旅はこれからも続く
音楽を通して、家族の絆の素晴らしさを改めて感じた今回の旅。美しい森の中でカラフルなストリートピアノに触れた経験は、姉妹にとって忘れられない思い出となったことでしょう。滞在後、こんなメールをご両親からいただきました。
「子どもたちは、帰りの新幹線で『また軽井沢行ける?』とねだって来るくらい楽しかったようです。陽美妃はラーケーション休暇*を利用したのですが、小学校に提出する活動記録を4枚も書きました!学校へは用紙1枚提出でOKなのですが、4枚も書くほどの楽しい思い出ができたようです」(優妃さんより)*ラーケーション休暇とは、学習(ラーニング)と休暇(バケーション)をあわせた造語で、平日に保護者同伴のもと校外学習を目的として取得するお休みです。
「娘たちと初の連弾にチャレンジできて良い経験が出来ました。最初は緊張していた長女も『また泊まりに行ったらピアノを弾きたい』と言っています。機会があれば“LovePianoをめぐる旅”も素敵かなと思います」(陽子さんより)
その後のピアノ発表会では、出番の時に最初だけ緊張したそうですが、ピアノの前に座ると緊張せずに弾けたとのこと。日頃の練習の成果が出て、本人も納得の演奏が出来たそうです。
春めく軽井沢で素敵なファミリーに出会えた「#たびきみ~旅先で君が奏でる物語」。約2年間の旅の中でいつかまた、「LovePiano®」を楽しむ姉妹に再会できることを願っています。第2回のレポートもお楽しみに!
文:瀬尾麻美
写真:株式会社 エトワス
軽井沢プリンスホテルウエスト(長野県北佐久郡)
テラス付きの客室や、広い露天風呂を備えた温泉棟など、豊かな自然とのつながりを感じられるリゾートホテル。有名ブランドのアウトレットなど、約240店もの多彩なショップが揃う「軽井沢・プリンスショッピングプラザ」までは徒歩2分と好立地で、軽井沢観光の拠点にも最適。親子や三世代での旅行にもおすすめです。
*施設詳細は公式ウェブサイト にてご確認ください。


大きなガラス窓が開放的な内風呂に、広々とした露天風呂、ロウリュサウナ、ラウンジ、フィットネスルームまで充実した施設が揃った温泉棟「MOMIJI HOT SPRING」。

プロのガイドが夜の森で動物との出会いをサポートする「ピッキオ ワイルドサファリツアー」を10月31日まで開催中。
▸ https://picchio.co.jp/tour/178

軽井沢プリンスホテル ウエスト
長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢
プリンスホテルが長年培ってきた“シェフの技”に信州・軽井沢の素材と現代の食の楽しみ方のエッセンスを織り交ぜたダイニング「ALL DAY DAINING LOUNGE/BAR Primrose」。
▸ https://www.princehotels.co.jp/karuizawa-west/restaurant/primrose/