年末を楽しく過ごす!ピアノで弾けるクリスマス曲〜弾いて楽しいピアノ楽曲の紹介〜

こんにちは。ヤマハピアノデモンストレーターの伊藤優里です。
ピアノで楽しく弾ける楽曲やアレンジをいろいろ ご紹介していますが(前回までの記事はこちら)、今回はわくわくした気分にさせてくれるクリスマス曲などを中心にご紹介したいと思います。

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いろいろなアレンジが楽しめる「Joy To The World(もろびとこぞりて)」

日本では「もろびとこぞりて」のタイトルで親しまれているクリスマス定番曲のひとつ(讃美歌第112番)。 晴れやかな気分にさせてくれるメロディですよね。

Joy To The World (in the style of George Frideric Handel) (arr. Carol Klose)(Isaac Watts/Lowell Mason/George Frideric Handel) /ピアノ(ソロ)

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こちらのアレンジはヘンデルのハレルヤが冒頭に入っていて、より華やかな雰囲気で演奏できると思います。譜面に出てくる音も、五線 の中におさまるようになっていて、調号もなしのハ長調なので、譜読みも簡単そうです。
ご参考に、アメリカ・デトロイト交響楽団によるヘンデルのオラトリオ「メサイヤ」から、第2部の終曲ハレルヤの動画をご紹介します。ぜひオーケストラの華やかな音色をイメージしながら弾いてみてください♪

「メサイヤより“ハレルヤ”」ヘンデル

ちょっと大人な雰囲気でオシャレに演奏したい方にはこちらを!

もろびとこぞりて〜ジャズ・アレンジ〜(G.F.ヘンデル) /ピアノ(ソロ) 中級

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「もろびとこぞりて」 のジャズ風アレンジです。
こちらも調号はなく、臨時記号だけに気を配ればよいので譜読みが進めやすいと思います。この臨時記号のついた音によってジャズのオシャレな響きになるので、その響きを味わいながら譜読みをしてみてください。
そして、冒頭に指示がありますが八分音符を三連符のリズムで演奏することでガラッと雰囲気が変わります。
ポイントは拍のあたまの四分音符でなく、うしろの八分音符(♩ ♪←こっち!)のほうに重心をおいたようにリズムを感じること!
また休符もしっかり譜面通りに休むことで演奏が締まってくると思うので、ペダルは少な目がオススメです。

最後に、レッスンを始めたばかりのお子さまにこちらはいかがでしょうか?

Joy To The World(Isaac Watts/Lowell Mason/George Frideric Handel) /ピアノ(ソロ)

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実は「もろびとこぞりて」 の歌いだしは、「ド~シラソ~ファミ~レ~ド~♪」というようにハ長調の音階を上のドから1オクターブくだってくるメロディで出来ています。
ドレミの音階をくだる練習にもちょうどよく、そのあともあまり音がとぶことがないので譜読みの練習にもよいと思います。
そして連弾のように弾ける伴奏譜もついているので、豪華な気分も味わえます。 指づかいは、そのお子さまのレッスンの進み具合や使っている教材とリンクさせてアレンジしてあげるとよいですね♪

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いろいろなアレンジが楽しめる「アメージング・グレイス」

「アメージング・グレイス」 もよく知られた曲で、日本では結婚式などで歌われることも多いです。先ほどの「もろびとこぞりて」よりもしっとり、歌い上げる感じで演奏を楽しんでいただきたい曲です。

アメージング・グレイス(イギリス民謡) /ピアノ(ソロ) 初~中級

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こちらの譜面は、音数はそこまで多くなくてシンプルですが、1音1音を大切に(のびている音もよく響きを感じながら!)たっぷり演奏することで、味のある演奏になるのではと思います。歌詞もついているので、歌うのがお好きな方は弾き語りに挑戦してみるのはいかがでしょうか……?

アメージング・グレイス(Traditional) /ピアノ(ソロ) 中級

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こちらは中級アレンジということで、装飾音符や複雑な響きも少し出てきています。
よりピアノで弾き上げる感じで、テンポはゆったりと気持ちよく演奏できるのではないでしょうか。

さらにクリスマス気分を盛り上げる1曲をご紹介

すてきなホリデイ(竹内 まりや) /ピアノ(ソロ) 中級

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最後はガラッと雰囲気を変えて、パーティー気分を盛り上げる曲を弾いてみたい方に……
題名だけではピンとこないかもしれませんが、サビを聴いたら誰でも分かる!フライドチキンが食べたくなるCMのあの曲です。いくつかアレンジがありましたが、こちらは程よく音数もあり、でも割と見やすい譜面になっています。
イントロはゆったりしているので落ち着いた気分で、右手に書かれている鈴の音の「シャンシャンシャンシャン♪」のところからは楽しく、はずんだ雰囲気で、演奏するといいですね。 左手のベースと合いの手のスタッカートを軽やか、かつ焦らずに余裕をもって演奏できると素敵だと思います。

今回はクリスマスシーズンにぴったりの曲をご紹介しました。譜読みのページ数があまり多くならない、かつ素敵に聴こえるアレンジを意識して選んでみましたがいかがでしたでしょうか?
いろいろなイベントが多い一年の締めくくり、素敵な演奏とともにみなさま楽しいクリスマス&年末をお過ごしください。

伊藤 優里伊藤 優里(いとう ゆり)プロフィール
神奈川県出身。4歳よりピアノを始める。
桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学音楽学部を経て同大学研究科修了。
第25回かながわ音楽コンクールシニアピアノ部門第1位。入賞記念コンサートにて神奈川フィルハーモニー管弦楽団とショパンのピアノ協奏曲を共演。
大学在学中よりヤマハピアノデモンストレーターとして活動を始める。
中学校時代には吹奏楽部に所属していた事から多方面の音楽に関心を持ち、本格的なクラシック曲から映画・ミュージカル音楽やジブリ、ディズニー等幅広いジャンルの演奏にも力を入れている。また近年は合唱や声楽、器楽とのアンサンブルのコンサートや、伴奏ピアニストとしても演奏活動を行っている。

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