皆さんこんにちは。今回はこの10月にリリースされた『サントリーホール オルガンVR』についてご紹介したいと思います。実はこちらのコンテンツ、開発段階でバイカウントクラシックオルガンが意外な形で協力をさせていただいております。世界最大級のオルガンをバーチャル体験できるというこの施策についてサントリーホールの菅原様にお話を伺いました。
© サントリーシステムテクノロジー/サントリーホール
質問1: 『サントリーホール オルガンVR』とはどのような内容なのか、教えてください。
VR技術を活用し、仮想空間上のサントリーホールで、オルガンの演奏が体験できるVRコンテンツです。
VRゴーグルを被ると、オルガン奏者の目線で臨場感溢れるオルガン演奏を楽しむことができます。
質問2:こちらのコンテンツを始める、元々のきっかけとなったこと・お考えなどを教えてください。
関連会社のサントリーシステムテクノロジー株式会社からVR技術の紹介を受け、その技術を生かすと普段なかなか間近では見ることのできないサントリーホールのオルガンを、臨場感たっぷりに体験できることに気がつき、オルガンの仮想体験ツールとしてコンテンツの開発をいたしました。
質問3:こちらのコンテンツでバイカウントクラシックオルガンが意外な形で協力をさせていただきましたが、その内容について教えていただけますか。また開発にあたって苦労された点なども教えてください。
バイカウントクラシックオルガンに実装されているMIDIデータをアウトプットできる機能を使わせていただき、オルガンを演奏しているMIDIデータを活用することでVR上にリアルな鍵盤の動きを再現することができましたが、これはヤマハミュージックジャパン様の多大なるご協力があったからこそ、です。
そして何よりも苦労したのは、当初VRの知識が全くありませんでしたので、サントリーシステムテクノロジー株式会社のスタッフと綿密な打ち合わせを行い、知識不足を補いながら進めたところです。
質問4:YouTube動画も11月10日に公開され、ますます身近に体験できるようになりましたが、今後のこのコンテンツに関連するイベントや企画、プロモーションのご予定、長期的な展望などがございましたら教えてください。
2023年10月8日に体験イベントを実施しましたが、ゴーグルを被って体験できるVRコンテンツは実体験のインパクトがあるので、外部のイベントなどでお客様に体験いただくことで話題化することを今後目指してまいります。
また、YouTube に公開した360°動画は、web上で気軽に体験できますので、サントリーホールSNSからの情報発信の他、デジタル媒体でのPRも積極的に実施することで、より多くの方に楽しんでいただきたいと思います。
長期的な展望はこれから組み立てていく予定ですが、デジタル技術の進化や、お客様のご要望を踏まえて、サントリーホールの音楽体験がより広がるコンテンツの進化をしていきたいと思います。
質問5:最後にバイカウントオルガン通信読者のオルガン愛好家・愛聴家の皆様にこのコンテンツの見どころ・聴きどころやメッセージなどございましたらよろしくお願いします。
「オルガニストの目線」は、普段のコンサートでは決して体感することができない、VRだからこそ見ることができるものです。普段オルガンを楽しんでいただいている皆様にとって、きっと新鮮な体験ができるのではと思います。またオルガンを知らないVRファンの皆様にも、オルガンを知っていただき、オルガン・ファンをもっと増やしていく機会にもなってほしいなと願っています。
いかがでしたでしょうか。オルガンVRという従来にないサービスを生んだ、サントリーホール様の音楽体験を更に広げていきたい、という熱い思いが強く伝わってくるお話でした。お話を伺った菅原さん、ありがとうございました。
『サントリーホール オルガンVR』 (360°動画ver.) YouTube版はこちら
『サントリーホール オルガンVR』体験イベントに行ってきました!
2023年10月8日(日)にARK HILLS MUSIC WEEK ミュージック・マルシェ楽器体験ブース内(赤坂アークヒルズ、アーク・カラヤン広場)で実施された『サントリーホール オルガンVR』体験イベントに、バイカウントオルガン通信スタッフも参加いたしました!体験レポートを是非ご覧ください。
3連休の真ん中にあたる10月8日、ブースが7か所とステージパフォーマンスもあり賑わいをみせる会場に到着。野外のテント内にブースが4席あり、お昼時ということもあり常に体験者がいらっしゃる活況のなか、オルガンVRの体験を初めてやってみることにしました。
ゴーグル装着すると仮想空間上のサントリーホール2階席レベルの高さから、まるでステージを見ているような映像をゴーグルの中で見ることができました。結構高い位置で少々どきどきします。
その後ゴーグルのスイッチ切り替えると、突如オルガンの前に座った映像に切り替わり、パイプオルガンの説明が始まります。
その後演奏が始まり、演奏に合わせて手鍵盤が連動して動いていきます。演奏中に座っている位置から上を向くと、大きなパイプが並んでいる様子もリアルに表現されてあり、経験したことのない迫力を感じました。また後ろを向くとホールを見渡すことができ、まるで空中に浮いているような錯覚を感じるほどリアルな臨場感でした。
パイプオルガンを弾ける機会はなかなかないため、バーチャルであってもわくわくする体験で、オルガン愛好家の方は勿論、お子様や今までオルガンに関心のなかった方にもオルガンに興味を持つ良いきっかけになると感じる体験でした。