ギターを始めると必ず発生する作業が、弦の張り替えです。交換が必要となる頻度はギターの使用状況や弦の状態によって異なりますが、だいたい月に1回が目安と言われています。
この記事では、アコースティックギターを始めたばかりの方やこれから始める方に向けて、弦の張り替え方法をわかりやすく紹介します。
※この記事は以下動画の内容を抜き出したものです。
用意するもの
弦の張り替えを始める前に、以下のものを用意しましょう。
・交換用の弦
・弦切り用のニッパー
・ストリングワインダー
・クロス
ストリングワインダーとは、弦を緩めたり張ったりするためペグを回すときに使う道具です。なくても問題はありませんが、あるほうが作業しやすくなります。
ギターの弦の先端は硬く尖っていますので、手や目などに思わぬけがをすることのないよう、作業時は十分注意してください。
弦の交換・張り替え方法
ここからは、弦の張り替えの手順を詳しく紹介していきます。
弦の外し方
まず、全ての弦を外します。弦を完全に緩めてからブリッジピンを外します。弦を張った状態でブリッジピンを抜くと破損してしまったり、弦が飛んできて思わぬけがの原因になったりします。ストリングワインダーを使って必ず先にペグを回し、弦を緩めてからブリッジピンを抜きます。
ストリングワインダーにピン抜き機能がついていれば、それを使うとブリッジピンは楽に取り外しできますが、ギター本体に傷をつけてしまわないよう注意しましょう。ピンが抜けにくい場合には、ピンを左右に回したり、サウンドホールの中に手を入れて、ブリッジ部分の裏側からピンを押し上げたりして外す方法もあります。
ギターは埃が溜まりやすいので、弦を外したタイミングでヘッドやネック、表面の汚れをクロスで拭いておくと良いでしょう。
ブリッジに弦を取り付ける方法
弦の端が輪になっている側(ボールエンド)をブリッジの穴に入れ、ブリッジピンを差し込みます。その際、ブリッジピンに溝がありますので、その溝と弦が面するように差し込んでください。弦と溝はネック側を向いた状態で差し込みます。
ピンを押さえた状態で弦を引っ張り、しっかりと固定されているかどうか確認しましょう。弦を引っ張ったときにボールエンドが引っかかる感覚があれば固定されています。差し込みが甘いとピンが抜けたり、上がったりします。その際には再度ピンを押し込んでください。しっかりと安定していれば抜けることはありません。
また、弦の太さが順番通りになっているかどうかも確認しておきましょう。
糸巻に弦を装着する方法
弦をペグの穴に通したら、余分な弦をカットします。
このとき、ペグとペグの間隔(上図の赤線)2個分を目安とした長さを残しておきます。1〜3弦は細いのでやや長めに、太い4〜6弦は短めに残しておくと良いでしょう。(巻き取った後に余った分をカットしても構いません。)
次に、ストリングワインダーを使ってペグを回し、弦を巻いていきます。1〜3弦と4〜6弦ではペグを回す方向が逆になるため注意しましょう。また、ナットから伸びる弦が、ペグに対して内側から巻かれているか確認しましょう。
弦をブリッジ側に軽く引っ張りながら回していくと、きれいに巻くことができます。
全ての弦が巻けたら、弦の張り替えは完了です。最後にチューニングをして、全体のバランスを確認しましょう。
まとめ
弦の交換は、最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れると手早くできるようになります。 まずは月1回を目安に、弦の張り替え作業を行いましょう。慣れてきたら、ギターの使用状況や湿度などに合わせ、頻度を調整してみてください。
正しくメンテナンスを行うことで、より長く、快適に演奏を楽しむことができます。