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クシシュトフ・ペンデレツキ(1933 – 2020)追悼と映画音楽への貢献

2020年3月29日、クシシュトフ・ペンデレツキ(写真右)が亡くなったことは、世界を悲しみ色に染めた。

1933年、ポーランドのデンビツアに生まれたペンデレツキはクラクフで専門的に音楽を学び、『広島の犠牲者に捧げる哀歌』(1960)で世界に知られるようになる。『ポリモルフィア』(1961)、『ルカ受難曲』(1963)、『ウトレーニャ』(1970 – 1971)、『交響曲第3番』(1988 – 1995)などは時代を超えて愛され、同じポーランドのフレデリック・ショパンがそうであるのと同様、これから数百年にわたって聴き継がれることになるだろう。

ペンデレツキの音楽が世界中で愛されるのは、もちろんその音楽そのものの魅力によるものだが、その“判りやすい”イメージと、そのイメージが二次的に使われてきたことも大きい。

ペンデレツキの“必殺技”としてよく知られているのがトーン・クラスターだ。新型コロナウイルス流行でお茶の間でも知られるようになったクラスターという言葉だが、狭く密集した音程を同時に鳴らす手法で、西洋の小学校(日本を含む)で学ぶような音階とは異なっているのが、聴く者の不安を煽り立てる。我々の足下を揺るがすような単純な怖さが、彼の音楽にはあるのだ。20世紀以降の現代音楽家は時に“ゲンオン”として一見さんお断りの小難しいところもあったりするが、ペンデレツキは敷居が低く、ライト層の音楽リスナーでも楽しむことが可能だ。

左は、親交のあったヴァイオリニストのアンネ=ゾフィー・ムター。

また、ペンデレツキの音楽ではしばしば歴史上の陰惨な事件がテーマとして描かれる。『広島の犠牲者に捧げる哀歌』の原爆投下に加えて、『怒りの日』(1967)はアウシュヴィッツ強制収容所、『ピアノ協奏曲「復活」』(2001 – 2002)はアメリカ同時多発テロ事件をテーマにしており、オペラ『ルダンの悪魔』(1969)は17世紀フランスの魔女狩り事件を題材に取っている。彼の音楽にはダークなイメージが付きまとうのだ。

そんなダークなイメージゆえに、ペンデレツキの音楽はさまざまな映画作品で使用されてきた。

アラン・レネ監督の『ジュ・テーム、ジュ・テーム』(1968)ではオリジナル楽曲を提供していたが、その名を世界に一気に知らしめたのが『エクソシスト』(1973)だった。少女が悪魔に取り憑かれるホラー作品において、『ポリモルフィア』は完璧な劇伴音楽となっていた。

ペンデレツキの音楽が使われた映画の代表作といえば、『シャイニング』(1980)を置いて他にないだろう。スタンリー・キューブリック監督は『2001年宇宙の旅』でのリヒャルト・シュトラウスやジェルジ・リゲティ、『時計じかけのオレンジ』でのベートーヴェン第九や「雨に唄えば」などを筆頭に、既存の楽曲を使ってきたが、『シャイニング』では『デ・ナトゥーラ・ソノリス第1番』(1966)、『デ・ナトゥーラ・ソノリス第2番』(1971)、『ウトレーニャ』、『ポリモルフィア』、『ヤコブの夢』(1974)がたっぷり使われ、もはや映画と切り離すことが出来ない素晴らしい効果をもたらしている。

デヴィッド・リンチは自ら音楽アルバムを発表、音楽フェス“フェスティバル・オブ・ディスラプション”をキュレーションするなど、やはり音楽に造詣が深いが、『インランド・エンパイア』(2006)は物語にポーランドが深く関わることもあり、やはり『デ・ナトゥーラ・ソノリス』『ポリモルフィア』『ヤコブの夢』が使われている。リンチはまた『ツイン・ピークス THE RETURN』(2017)の“神エピソード”と呼ばれる第8話で『広島の犠牲者に捧げる哀歌』をふんだんに使用していた。

アンジェイ・ワイダ監督の『カティンの森』(2007)は2万人に及ぶポーランドの軍人やインテリゲンチャがソ連軍によって虐殺された“カティンの森”事件を描いており、随所でペンデレツキの曲が使われている(ワイダ自身の父親もカティンの森で殺されたという)。終盤、民間人が次々と殺害されていくシーンで『ヤコブの夢』が使われており、まるで悪夢の一部であるような効果を出していた。

マーティン・スコセッシ監督の『シャッターアイランド』(2010)ではレオナルド・ディカプリオが精神病院島を訪れるシーンで『交響曲第3番』が使われ、ドラマチックな演出を成していた。この選曲はスコセッシか、あるいは音楽監修のロビー・ロバートソンによるものかは不明だが、この島で起こる事件の深刻さを予見させるものだった。

ちなみにレディオヘッドの一員であるジョニー・グリーンウッドは映画音楽を手がける際、ペンデレツキから触発された楽曲を幾つも書いている。『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の「ヘンリー・プレインヴュー」、『ノルウェイの森』の「直子が死んだ」などは、明らかに影響下にあるだろう。だが、ペンデレツキはたった1人。その音楽は、永遠に銀幕で輝き続ける。

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山崎智之〔やまざき・ともゆき〕
1970年、東京生まれの音楽ライター。ベルギー、オランダ、チェコスロバキア(当時)、イギリスで育つ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、一般企業勤務を経て、1994年に音楽ライターに。ミュージシャンを中心に1,000以上のインタビューを行い、雑誌や書籍、CDライナーノーツなどで執筆活動を行う。『ロックで学ぶ世界史』『ダークサイド・オブ・ロック』『激重轟音メタル・ディスク・ガイド』『ロック・ムービー・クロニクル』などを総監修・執筆。実用英検第1級、TOEIC 945点取得
ブログ/インタビューリスト

文/ 山崎智之
2020.09.08
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