6年ぶりの開催！「武蔵野市国際オルガンコンクール」のご紹介

皆さんこんにちは。今回は今年で9回目を迎える「武蔵野市国際オルガンコンクール」についてご紹介したいと思います。開催にあたり、武蔵野市国際オルガンコンクールの事務局である、公益財団法人武蔵野文化生涯学習事業団　文化事業課の田中さんにお話を伺いました。

第9回武蔵野市国際オルガンコンクール　メインビジュアル

質問１：歴史と由緒あるコンクールでご存じの方も多いとは思いますが、まずは「武蔵野市国際オルガンコンクール」とはどのようなコンクールで、他のオルガンコンクールと比べ、どのような特徴がおありか、教えていただけますか。

武蔵野市国際オルガンコンクールは、アジアで最初のオルガンコンクールとして、1988年から原則4年に一度開催しております。2003年には国際音楽コンクール世界連盟（本部：ジュネーヴ）に加盟し、日本で唯一の国際オルガンコンクールとして、世界から注目を集めているコンクールです。
歴代入賞者には、ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂首席オルガニストのフランソワ・エスピナス氏（第1回第3位受賞）や、フランツ・リスト音楽大学講師の福本茉莉氏（第7回第1位受賞）、また今回審査委員を務める、廣江理枝氏（第3回第2位[最高位]受賞）らがおり、ここ武蔵野から巣立った多くのオルガニスト達が、現在世界中で活躍しております。

武蔵野市民文化会館のパイプオルガン

質問２：今回はコロナ禍の影響もあり開催が延期となっていらっしゃいましたが、開催決定に向けてご苦労なされた点・エピソードなどありましたら教えてください。

コロナ禍では海外からの渡航が制限され、出場者の来日が困難な状況であったため、2年ほど開催を見送っておりました。
現在はその制限が緩和されたこともあり、6年ぶりとなるコンクールの開催に至りましたが、それでもコロナ禍が明けた直後であったため、まだ海外渡航に不安を抱える音楽家もいらっしゃると思われ、応募者が集まるかはとても心配でした。ですが前回（2017年）よりも多い16カ国67名の方にご応募いただき、開催の準備を進めることができました。

前回コンクールの様子

質問３：いよいよ待ちに待った開催となりますが、今回の見どころ・聴きどころを教えてください。

今回、10カ国から15名の出場者が第1次予選に進みます。そこから誰が世界の頂点に輝くのか、ぜひ一緒に見届けていただきたいと思います。
また、緊張感漂うコンクールももちろんですが、気軽に参加できるコンサートや体験イベント、特にオルガンを演奏する方にお勧めの審査委員によるワークショップなど、多彩な関連イベントも数多くご用意しております。武蔵野市の各所を巡る街角コンサートでは、オルガン以外の楽器とのコラボレーションや、読み聞かせ付きの演奏公演など、普段あまりクラシックを聴かない方にも興味を持っていただける、工夫を凝らした楽しいイベントが満載です。ご自身の興味関心に合わせて、コンクールという“お祭り”を楽しんでいただければと思います。

前回コンクール終了後の記念撮影

質問４：開催にあたり様々なプレイベントなどの催事があると伺っておりますが、バイカウントオルガン通信読者層に合いそうな注目のプレイベントを教えてください。

この記事を読んでいただいている方には、バイカウントクラシックオルガンを使用した7/23（日）の「街角コンサート（演奏：山田佳奈）」に是非お越しいただきたいです。多くの人々が行き交うコピス吉祥寺前の吉祥寺デッキと、武蔵野タワーズマルシェの二か所で行う、野外コンサートとなります。予約不要で、誰でも無料でお聞きいただけるので、吉祥寺や三鷹にお散歩がてら、ぜひお立ち寄りください。
また、オルガンに造詣が深い方には、コンクール課題曲トークイベントにもご注目いただければと思います。東京藝術大学名誉教授の廣野嗣雄氏による、課題曲の解説をお聞きいただけます。
何よりも質の高いものを聞きたい、という方には審査委員ガラコンサートがおすすめです。世界各国から、コンクールのために来日した名手らが一夜に集結する、スペシャル・ガラコンサートです。

質問５：最後にバイカウントオルガン通信読者のオルガン愛好家・愛聴家の皆様にメッセージなどございましたらよろしくお願いします。

6年ぶりとなる、武蔵野市国際オルガンコンクールがついに開催となります！10カ国15名の出場者による、熱き闘いをぜひ目撃してください！皆様のご来場をお待ちしております。

コンクール会場となる武蔵野市民文化会館
東京都武蔵野市中町3丁目9番11号